箕面住宅引渡し
大阪府箕面市の閑静な住宅街にたつ、アメリカ人向けの住宅をリノベーションするプロジェクトが、ようやく引渡しとなった。元々、アメリカ人向けに作られた住宅だったので、天井が高く、玄関で靴を脱ぐ段差もなく、既存のキッチンも海外の映画でみるような雰囲気であった。2階には浴室が二つあるのも、海外ではよくあることである。
施主の好みが少しアンティークっぽい、落ち着いた雰囲気であった。所有する家具も雰囲気のある味わい深いものであったので、その家具が似合うような空間作りを心がけた。
玄関は御影石がフラットに続く床で、壁は白い塗装でシンプルな空間だったが、玄関正面に素石を乱積みした壁とし、奥の階段の手すり壁を撤去し、手すり越しに階段が見える開放的な階段とした。
玄関の右側のリビングは、既存で暖炉が備わっていた。壁や天井は白いクロスであったが、シンプルすぎると感じたので、
床をウォールナットのヘリンボーン貼りとし、壁をアンティークスタッコの塗り壁、天井を掘り上げて間接照明を設け、施主が好きだったシャンデリアを吊った。暖炉背面の壁に柄に特徴のある石を貼り、アクセント壁とした。
窓は全て既存の白いアルミサッシ の内側に木製窓を新たに設け、断熱性能を強化した。
ダイニングはタコのようなシャンデリアを吊り、天井間接照明を設け、床のタイルを腰壁まで立ち上げた。
照明下部には施主所有の丸いダイニングテーブルを設置する予定である。
キッチンは白い既存のキッチンを撤去し、システムキッチンを新たに設置した。
床はベージュのタイル貼り、壁は白いタイルを貼り、子供が多い家族だったので、一緒に料理ができるよう、中央にアイランドテーブルを設けた。
2階へ上がる階段は、趣向を凝らして、天井をアールにして3つペンダント照明を吊った。
ペンダント照明の黒いワイヤーの影が周囲に映り込んで綺麗だった。
1階のwcは洗面の同じ空間で落ち着かない雰囲気だったため、
アールの開口を設けた間仕切壁を設置し、腰に藍色のモロッコタイルを貼った。
当初のシンプルなアメリカっぽい住宅から、趣のあるデザインにできたのではないかと思う。